音の色、見えていますか?
〜子どもの感性が教えてくれる不思議な世界〜
「ドは赤っぽい気がする…」そんな感覚ありませんか?
突然ですが、こんなことを考えたことはありませんか?
「ドって赤っぽい気がする」
「ファは水色っぽい」
え?そんなの考えたことない?
でも実は、これを聞くと
「…あ、なんとなく分かるかも」
と思う人、意外と多いんです。
ちなみに私は、ファは水色のイメージ。
そして、なぜか
「水曜日はファ」
という感覚があります。
日・月・火・水…
ド・レ・ミ・ファ…
どちらも4番目だからでしょうか。
理由を考え始めると、どんどん分からなくなるのですが、
音と色って、どこかでつながっている感じがするんですよね。
そしてこの不思議な感覚、
実は子どもたちの方がずっと自由に持っています。
レッスン中に聞いてみると、
思わず笑ってしまうような答えが返ってくるんです。
「ドミソは火!」子どもは音を“見ている”
ピアノのレッスンで、こんな質問をすることがあります。
「この音って、どんな感じがする?」
例えば
ド・ミ・ソの和音。
子どもたちの答えはこんな感じ。
- 「火みたい!」
- 「強そう!」
- 「赤い感じ!」
なるほど。
ドミソは明るくて、力強い響き。
確かに、燃える炎のようなエネルギーを感じるのかもしれません。
大人はつい
「これはドミソという和音です」
と説明してしまいますが、
子どもはその前に
音の“雰囲気”を丸ごと感じているんですね。
「ドファラはふわふわ」音の触り心地
別の和音も聞いてみました。
ド・ファ・ラ
すると子どもたちは、
- 「ふわっとしてる」
- 「雲みたい」
- 「浮いてる感じ」
と言います。
確かにこの和音、
ドミソと比べると少し柔らかくて、
優しく包み込むような響きがあります。
面白いのは、
子どもたちが
音を“触っている”ような表現をすること。
ふわふわ
さらさら
ぎゅっとしてる
音なのに、
触感があるように感じているんです。
「レファソは鳥のウンチ」!?発想が天才すぎる
ある日、こんな答えが返ってきました。
レ・ファ・ソ
この和音を聞いた子が言った一言。
「鳥のウンチみたい。」
…え?
思わず笑ってしまいました。
でもよく聞くと、
「なんか、ギュッとしてる感じ」
と言うんです。
確かにレファソは
音が少し密集した響き。
子どもはそれを
形や質感として感じ取っているんですね。
こういう瞬間、私はいつも思います。
子どもの感性って本当にすごい。
そして何より素敵なのは、
ちゃんと音の違いを聞き分けていること。
言葉はユニークでも、
耳はとても鋭いんです。
赤・白・ピンク…赤ちゃんは色から世界を知る
実は、人間はとても早い段階から
色を感じ取る力を持っています。
色彩研究家の
野村順一
の著書
色の秘密
には、こんなことが書かれています。
新生児が最初に興味を持つのは
- 触った感触
- 明るさ
- 動くもの
そして生後2〜3ヶ月頃になると、
色を認識する能力が芽生えるそうです。
特に赤ちゃんは
- 黄色
- 白
- ピンク
- 赤
- オレンジ
などの明るい暖色系に反応しやすいとのこと。
だから、赤ちゃんの近くにいることの多いお母さんは
こうした色の服を着ると良いとも言われています。
音や言葉を聞いたとき、
その瞬間に見た色や景色が
イメージとして心に残ることがある。
つまり
子どもがどんな環境で音を聞くかは
とても大切なんです。
音は五感で楽しめる「ごちそう」
私は普段のレッスンで、
こんなことをよく言っています。
「音楽は五感で楽しもう」
音楽は
耳で聞くだけのものではありません。
- 見る
- 聞く
- 触る
- 嗅ぐ
- 味わう
この五感が全部つながっているんです。
例えば、香り。
キンモクセイの匂いを嗅ぐと
小学校の通学路を思い出す。
香水の香りで
海外旅行を思い出す。
秋の空気を吸うと
文化祭の青春を思い出す。
そんな経験、ありませんか?
記憶と感覚は
いつもセットになっています。
だから音楽も同じ。
私はよく
「音楽は絵の具パレット」
と例えることがあります。
赤
青
黄色
色を混ぜて絵を描くように、
音も組み合わせて音楽になります。
でも最近は、こんな例えも好きです。
音楽はディナープレート。
甘い音
スパイシーな音
優しい音
いろんな味が
一皿の上に並んでいる感じ。
そう考えると、
音楽ってちょっと美味しそうですよね。
今日、お子さんに聞いてみてください
もしよかったら、今日こんな質問を
お子さんにしてみてください。
「この音って、どんな色?」
きっと
- 青!
- キラキラ!
- チョコレート!
など、
大人が想像もしない答えが返ってきます。
でもそれは間違いではありません。
むしろ
子どもだけが見えている世界。
その感性は、
宝物みたいなものです。
ぜひその答えに
「へぇ〜!面白いね!」
と返してあげてください。
音楽は、
正しく弾くことよりも
感じることが大事。
今日からぜひ、
親子で音の色探しをしてみてください。
きっと、
いつもの音楽が
少しだけ
カラフルに聞こえてくるはずです
